お念仏

　では、〝南无阿弥陀仏〟というお念仏は、何か、という事になります。
　それは、この浄土真宗の開祖とお慕い申しあげる、親鸞聖人のみ教えに表されています。この方は、西暦１２００年前後に活躍されました。
　９歳の時、比叡山（ひえいざん）という天台宗の本山に立派な僧侶になる為に修行に入られた方であります。ただ、２０年もの長い修行中においても、悟りの境地に達するどころではない、という自身の有り様に嘆かれました。その時出遇ったのが、お念仏であり、その教えを説く法然上人という方でした。
　その教えを喜ばれている方々と共にお聞きになる内に、自身の苦悩の解決、そして、お釈迦様の説かれた悟り、仏法というものが、〝南无阿弥陀仏〟に集約されているのだと気づかされます。そのみ教えがこの自分をめあてにされているみ教えであると気づかされ大いに喜ばれたのです。
　これ以上は、お会いして、いよいよきちんとお話しさせていただかないと誤解が生じてしまいかねません。是非とも一度、おいでになってみてください。その上で、〝ちょっと合わないなぁ〟といわれる方を無理矢理引き止めたりはしませんのでご安心ください。
　ただ、最後に一つ申し上げるとすれば、この私においては、仏様のみ教えは、なんのことはない、苦しみ悩む私の為にあったんだ、と気づかされた、という事です。