では、仏教とは？

　さて、仏教の教えは、紀元前５００年頃にインドでお生まれになり活躍された、お釈迦様（釋尊）が目指された真理の事を指します。
　その方は、元々、王子として何一つ不自由なくお暮しでした。しかし、いくつかの体験を経て人生に疑問を持たれ、遂に王子という身分を捨てて、その疑問を解決する修行の道に入られました。
　家を出て、一人修行の道に入らせる程の悩みとは、この私にも共通の苦しみ、生老病死の苦しみといわれています。皆様もおわかりでしょうが、この苦しみは、人として生まれた以上、根本的に解決が難しいという悩みを持つものです。しかし、王子は、本当に長く、苦しく、思慮深い修行を経られた後、この苦しみの解決に気づかれました。これが、〝悟り〟といわれます。
　そして、その〝悟り〟に至る道として〝南无阿弥陀仏〟というお念仏の教えを、浄土真宗ではいただいています。「～宗」とは、お釈迦様の説かれた教えの解釈の違い等によってできたグループです。
　次にお話ししますが、〝南无阿弥陀仏〟（なんまんだぶつ）は、浄土真宗の一番大事なキーワードとなってまいります。